【保存版】ストレートvsグースネックアイアン弾道の違い
「貴殿のアイアンはグースネックかストレートネックか?」
ギアについて関心の高いゴルファーであれば、答えられるかもしれない。
アイアンを語る上でグースネック・ストレートネックは欠かせないポイントである。
グースネックとストレートネック。それぞれの特徴について紹介する。
今回はそれだけではなく、実際に試打を行ったデータに基づいた詳細なデータも公開する。
特に入射角の違いは必見だ!
知っている様で知らない、グースネックとストレートネックに迫る。
グース角=フェースプログレッション(FP値)
一般的によく言われる「アイアンのグース角」は、専門用語で「フェースプログレッション(FP値)」と呼ばれる。
フェースプログレッションは、シャフトの中心線とリーディングエッジとの間の距離のことである。
- FPがマイナス値=グースネック
- FPがプラス値=ストレートネック
さらに専門用語で言うと、グースネックはオフセット・ストレートネックはオンセットと呼称される。
- オフセット=グースネック
- オンセット=ストレートネック
今回の記事では混乱を防ぐ為、一般的に呼ばれている「グースネック」「ストレートネック」と表記する。
わずか4mmの差が弾道に影響する
三浦技研様にご協力頂いたアイアンを使用して、グースネックとストレートネックの検証を行った。
今回は一般的なアイアンのフェースプログレッション(FP値)に対して、以下の準備を行った。
- グースネック=通常のFP値よりも2mm後ろに調整
- ストレートネック=通常のFP値よりも2mm前に調整
これにより、通常よりも「よりグースネック」「よりストレートネック」のアイアンとなっている。
その差は4mmだが、この4mmがどれほどの差を生むのか。
グースネックとストレートネックの重心角
グースネックとストレートネックで大きく異なる点は「重心角」だ。
この重心角の違いは球の捕まりに影響を与える。
グースネックとストレートネック。それぞれの重心角についてまとめた。
- グースネックは重心角が大きくなり、ヘッドが返りやすい
- ストレートネックは重心角が小さく、ヘッドが返りにくい
グースネックアイアンのメリット
グースネックは重心角が大きく、ヘッドが返りやすい特徴がある。
つまり捕まりが良いと言うことだ。
さらに、シャフト延長線上よりも後ろにフェースがあるので、振り遅れにも対応出来る。
これにより弾道としては、左へ行きやすい傾向となる。
以下にグースネックのメリットを紹介する。
- 球が捕まりやすい
- 振り遅れに対応
球が捕まらない方や、振り遅れに悩んでいる方はグースネックがオススメと言える。
ストレートネックアイアンのメリット
ではストレートネックの場合はどうなるのか。
ストレートネックは重心角が小さく、ヘッドが返りにくい。
以下にストレートネックのメリットを紹介する。
- 左へのミスを減らしたい
- 球を操作したい
左へのミスを減らしたい・球を操作したいゴルファーはストレートネックがオススメと言える。
FP値と入射角の関係
ここまではギアを勉強している方であれば、知っている内容かもしれない。
ここからは、さらに踏み込んだ内容を紹介する。それは「FP値と入射角の関係」だ。
クラブフィッターたけちゃんは言う。
ヘッドの見え方によって、ボールの捉え方が変わる
これは一体どういう事なのか。実際に、たけちゃんが試打を行ったデータに基づいて紹介する。
なお、今回試打したアイアンは「ヘッド・ロフト・シャフト・グリップ」全て同じであり、異なるのはグースネックかストレートネックかだけである。
ストレートネックの入射角・ダイナミックロフトのデータ
ストレートネックの入射角・ダイナミックロフトのデータは以下の通りだ。
- 入射角=2.5°ダウン
- ダイナミックロフト=25.2°
たけちゃんの適正値は3.5°ダウンだ。
普段の入射角は1°から2°と浅めのたけちゃんだが、今回のアイアンを使用した試打データでは入射角が2.5°と、かなりダウンがキツく入っている結果となった。
さらにダイナミックロフトは25.2°と、かなり立ってインパクトを迎える結果となった。
今回試打を行ったストレートネックは、通常たけちゃんが使用しているアイアンよりもさらにストレートネックに仕立てられている。
ストレートネックの見え方が与える心理的効果により、通常よりも入射角がキツく入る結果
となった。
グースネックの入射角・ダイナミックロフトのデータ
グースネックの入射角・ダイナミックロフトのデータは以下の通りだ。
- 入射角=0.7°ダウン
- ダイナミックロフト=33.6°
グースネックの入射角は0.7°とかなり浅い入射角となっている。
そしてダイナミックロフトはストレートネックに比べて寝て入る結果となった。
全く同一のアイアンであっても、フェースの見え方によって無意識にヘッドの入れ方が変わり、入射角が変わる結果となった。
グースネックとストレートネックの試打データ
ストレート | グース | |
---|---|---|
ヘッドスピード | 36.9M/S | 36.0M/S |
ボールスピード | 46.7M/S | 45.9M/S |
スピン量 | 4800RPM | 6775RPM |
飛距離 | 157YDS | 147YDS |
上記がグースネックとストレートネック、それぞれの試打データだ。
試打を行うのは、クラブフィッターたけちゃん。
ストレートネックの弾道は打ち出しが右に出て、左に曲がる弾道となった。
対してグースネックは真っ直ぐ打ち出され、左に曲がる弾道となった。
ストレートネックとグースネックの違いだけで飛距離に10YDSもの差が出た。
これは入射角の違いにより、ストレートネックの方が立って入り、グースネックが寝て入った事による違いが大きい。
クラブフィッターたけちゃんは、フィッティングは脳科学の世界まで来ていていると述べている。
確かに数値的にはストレートネックの方が理想的かもしれないが、構えてみてストレートネックに不安を感じる様であれば、必ずしもストレートを使うことが正解とも言えない。
データは大事ではあるが、自分の感覚もまた大事な要素であることを忘れてはいけない。
ロフトを立てるとグースが発生する
アイアンの飛距離を伸ばしたい方で、ロフトを立てたいゴルファーは少なくない。知っておいて欲しいのは、ロフトを立てることでグースが発生する事だ。
三浦技研によると以下の様な値となる。
- ロフトを2度立てると1mmのグースが発生する
- ロフトを4度立てると2mmのグースが発生する
グースネックの入射角で説明したが、グースが発生すると入射角は浅くなる傾向になる。
ロフトを立てたが、入射角が浅くなり思った様に飛距離が伸びない事もある。
ロフトを立てたからと言って、単純に飛距離が伸びる訳ではないので、注意が必要だ。
▼関連記事
【Q&A】クラブフィッターたけちゃんに聞く!
グースネックを試すべきゴルファー像なども教えてもらったぞ!
ドライバー・パターにもグースネックってある?
たけちゃん、今回はアイアンについての話だったけど、ドライバーとかパターにもグースネックってあるの?
グースと言っていいのか難しいところだが、パターには様々なネック形状はあるな。
ドライバーはあるの?
過去にあったな、グースネックのドライバー。ただ人気は出なかったな。
えー?なんでだろう?だって、グースって捕まりがいい特徴なんでしょ?人気出そうだけどなー。
これはゴルファー心理が働いているのかもな。やはり構えてみた見た目というのも無視できない要因だからな。
ドライバーの捕まりを良くする方法は様々あって、例えばフックフェースにしてみたり。そっちの方が受け入れられたって事かもな。
難しそうに見えるけど、実は優しいドライバーを求めるゴルファーの永遠のテーマかもね。
グースネックを使用すべきゴルファー
僕ちん、アイアンの飛距離を伸ばしたいんだよねー。今回のデータ見るとストレートネックの方が良さそうだなーって思ったけど。
待て待て、今回の話は球を捕まえられる事が前提だ。球は捕まえられなければ飛ばない。お前はちゃんと球を捕まえているか?
ドキっ・・!!あんまり自信ないかも・・・。
今回のデータは球を捕まえた上での話だ。球が捕まらないスライサーの方はグースネックを使うのがオススメだ。
ちゃんと球を捕まれば飛ぶって事だね!スライサーの僕ちんはグースネックは強い味方ってことか。
そう言う事だ。まぁ、お前みたいなスコア200のゴルファーには関係ない話だけどなww
今に見てろよ・・・
ショートアイアンはストレート・ロングアイアンはグース。これってアリ?
た・・・たけちゃん!!僕ちん閃いたんだけど、ショートアイアンだけストレートネックにして、ロングアイアンをグースネックにする。これってアリじゃない?
最近プロでもあるよな、ロングアイアンは優しい捕まえやすいアイアンで、ショートアイアンは引っ掛けにくい難しいアイアンにするコンボセット。
コンボセットは知ってるけど、フェースプログレッションを変えるってのはアリじゃない?
すまん、話がズレたな。現状でフェースプログレッションを変更出来るのは三浦技研さんのみだ。
そうかー・・・閃いたんだけどな。
まぁ、でも自分でフェースの見た目と、実際のFP値を見ながらセットを作るのも一つの方法かも知れないがな。
自分に合ったアイアンの見つけ方
ライ角とかグース角とか色々あるけど、僕ちんにぴったり合ったアイアンってどう探せば良いんだろうな・・。
まず知っておいて欲しいのは、使っているアイアンが曲げられる素材かどうかだ。曲げられない素材だとライ角もロフト角の調整も出来ない。
え?!そうなの?アイアンって全部曲げられるんじゃないの?僕ちんのアイアンの素材って曲げらるのかな?
分からない人は、専門店で曲がるかどうか教えてもらおうな。球が乱れる人はライ角が合ってない可能性もある。曲げらる素材を使ってる人はライ角調整もした方がいいぞ。
僕ちんの球が乱れるのは、ライ角が合ってないって事なのか。
お前の場合はそれ以前の問題だがな。このサイトやYoutube版ズバババゴルフを見て、クラブの事を少しでも知ってもらいたいな。
たけちゃんと話していると、どんどんクラブの知識が増えていくよ!
もし分からない事があれば、お近くの工房やフィッターに質問をしてほしい。もっと知識が付けばさらにゴルフが楽しくなるはずだ!
たけちゃん、今回もサンキュー!またよろしくね!
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【動画で確認】ストレートvsグース弾道の違い
アイアンのグースの違いによる弾道の違いを動画で分かりやすく解説。
まとめ
いかがだっただろうか。
今回はグースネックとストレートネックの違いについて紹介した。
フェースプログレッション(FP値)の違いにより、グースネックとストレートネックと分けられるが、それぞれに特徴がある。
また、それぞれのネック形状によって入射角の違いがある事も分かった。
以下にグースネック・ストレートネックそれぞれの特徴を簡単にまとめる。
グースネック
- 球が捕まりやすい
- 振り遅れに対応
- 入射角は浅めに入る傾向
- スライサーの方にオススメ
ストレートネック
- 左へのミスが減る
- 球を操作しやすい
- 入射角がキツく入る傾向
気をつけて頂きたいのは、今回の検証データは「球を捕まえた前提」である事だ。
スライスで悩んでいる方はグースネックのアイアンを検討する事をオススメする。
またQ&Aでたけちゃんが言っていた様に、アイアン選びの際は使用しているアイアンの素材を知る事が大事だ。
素材の中には曲げられるものもあれば、曲げられない素材もある。
曲げられないアイアンはライ角調整が出来ない。
より良いゴルフライフを過ごす上で知識は必ず必要となる。本サイトが貴殿の知識向上の役に立つ事を願って筆を置く事にする。
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当記事のライター辻和也氏
過去のライブ映像シリーズ!
木更津で活動中のディスコバンド「DIME」
2018年のライブ映像だす!【ライブ動画】君の瞳に恋してる https://t.co/Ubi0f2mkZM
— つじ@ズバババ!Drums (@KT_tanuki) April 27, 2020
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