決定版!短尺ドライバーのメリットデメリット
「スピーダーらしい振り心地をそのままに短尺化でミート率、直進性が大幅UP」
2019年4月11日、フジクラシャフトから短尺用のシャフト「Speeder SLK」がリリースされた。
近年PGAツアーで短尺ドライバーを使用する選手が増え、今まさに「短尺ブーム」が訪れようとしている。
短尺にすることでミート率・直進性の向上など多くのメリットがあると言われている。
しかし、そのメリットはアマチュアゴルファーにも受けられるものだろうか。
短くなることで起きるデメリットもあるのではないだろうか。
今回はスピーダーSLKの試打評価だけでなく、短尺ドライバーのメリットデメリットを紹介する。
短尺ドライバーに興味のある方にとっては、まさにエッセンシャル版となる内容だ!
是非、最後まで読んで頂きたい。
短尺ドライバーのメリットとデメリット
- 球が捕まえやすくなる
- ミート率が飛躍的に向上
- 球筋が安定しOB激減
ドライバーが苦手なアマチュアゴルファーは非常に多い。
長いシャフトを使うより、短いシャフトを使った方がミート率が向上し、結果として飛距離アップする可能性も期待できる。
良い事尽くしの様だが、以下のようなデメリットもある。
- ヘッドスピードが落ちる
- 飛距離が落ちる
遠心力が働くので長いシャフトと短いシャフトであれば、長いシャフトの方がヘッドスピードは出る。
例えば45.25インチから44.5インチにすると、ヘッドスピードは1~2M/S落ちると言われている。
現在使用しているシャフト長から、ヘッドスピードがあまり落ちない程度にシャフトを短くするのも、アイディアとして覚えて頂きたい。
実際にシャフトを短くする場合は、信頼のできる工房やフィッターの方と数値を取りながら、最適な長さを探すのをオススメする。
ドライバーに何を求めるか?ヘッドスピードなのか、ミート率なのか。
ここをしっかりと見定めておきたい。
短尺ドライバーが捕まえやすい理由
クラブフィッターたけちゃんの豊富なフィッティング経験から、貴重な話を聞く事が出来た。
ドライバーと7番アイアンで、同一のゴルファーがスイングした時、7番アイアンはドライバーに比べて2~3°インサイドからクラブが入る。
長いシャフトを使っていると、どうしてもアウトサイドにクラブが入りやすくなるが、短尺にする事でインサイドに入りやすくなる。
これにより、スイング軌道として球が捕まえやすくなり、ミート率が向上する。
シャフトを短くすることの弊害
使用しているシャフトをカットして短くすれば短尺ドライバーになるのか。
実はそう単純な話ではない。
仮に45.25から44.25までカットしてしまうと、バランスは6ポイント程落ちる可能性がある。
短くすればする程ヘッドが軽く感じてしまい、スイング中にヘッドの位置を感じられなくなってしまう恐れがある。
すると球が上がらなくなったり、捕まえにくいといった弊害が起きる可能性がある。
ヘッド側に鉛で調整や、グリップを軽くしてヘッドを効かすなど、非常に難しい調整が必要となる。
自分でカットする前に、まずはお近くの工房でよく相談することをオススメする。
▼関連記事
長身のゴルファーに短尺ドライバーはアリなのか
今、この記事を読んでいる方の中にも、身長が高い方もいるかも知れない。
現在、アメリカPGAで使用されているドライバーシャフトの平均は44.5インチと言われている。
体の大きなPGA選手も短尺ドライバーを使用しているケースが増えているので、身長が高い方も短尺ドライバーを使うのは大いにアリと言える。
スピーダーSLKの振動数とバランス
お待たせした、それではスピーダーSLKの振動数とバランスのデータを公開しよう。
今回は60gフレックスS(6S)のデータだ。
- 長さ:44.5インチ
- バランス:D3
- 振動数:250CPM
ここで注目して頂きたいのはバランスだ。
短いとヘッドバランスは軽くなりがちだが、バランスはD3を確保している。
ここからはスピーダーSLKの特徴をさらに紹介する。
数値が大きい程しなり戻りが速く、硬いと感じる
先重心でヘッドバランスを確保
さすがフジクラシャフト、短尺シャフトであるにも関わらずしっかりとバランスが出ている。
これはスピーダーSLKに採用されている「Metal Composite Technology(カーボンと金属の複合技術)」がポイントだ。
同社のラインナップにあるMCIアイアンにも採用されている「金属管」をドライバーに採用。
シャフトの先端部に重量を置き、先重心にすることでヘッドバランスを確保している。
短いのに柔らかいスピーダーSLK
当たり前だが、シャフトは短くなると硬くなる傾向になる。
硬くなると、「捕まりにくい・球が上がらない」といった症状が出る。
しかし、スピーダーSLKはシャフトが短いが振動数は、250CPMと柔らかいシャフトに仕上がっている。
無理に球を上げようとしなくても、球は上がりやすくなっている。
フレックス選定は慎重に
ただし、注意したいのはフレックス選定だ。
いつもフレックスSを使っているからといって、スピーダーSLKのフレックスSを選んでしまうと、かなり柔らかいと感じてしまう。
試打を行ったクラブフィッターたけちゃんは、通常フレックスSの別シャフトを使用しているが、スピーダーSLKは6Xくらいでちょうど良いと感じた。
必ず試打を行い、慎重にフレックス選定をして頂きたい。
スピーダーSLKの試打データ
スピーダーSLK 6S | |
---|---|
振動数 | 250CPM |
ヘッドスピード | 42.8M/S |
総スピン量 | 3500RPM |
飛距離 | 231YDS |
上記がスピーダーSLKの試打データだ。
短くなっている分、いつもよりインサイドに入りやすい為、フェードヒッターであるたけちゃんだが、ドローボールとなった。
ヘッドスピードは、通常時よりも1M/S程度落ち、飛距離は普段使っている長さのシャフトに比べると7~8YDS程度落ちた。
短尺のデメリットを払拭したスピーダーSLK
スピーダーSLKは短尺シャフトだが、バランスが出て、球が上がりやすい様に柔らかく仕上がっている。
短尺ドライバーに起こるデメリットを払拭したと言えるスピーダーSLKは、フジクラシャフトの素晴らしい技術力が生んだシャフトと言える。
ドライバーに何を求めるか。
飛距離を求めるのか、ミート率を求めるのか。
ミート率・直進性を求める方にとってスピーダーSLKは、確実に貴殿の力になることをお約束する。
▼Speeder SLKの詳細
【Q&A】クラブフィッターたけちゃんに聞く!
今回は振動数の意外な事実?についても教えてもらった!
スピーダーSLKに40g台がラインナップされた理由
今回もよろしくー。スピーダーSLKを特集した訳だけど、40g台もラインナップされた理由って何でだろうね?
同じスピードで振れるのであれば重いシャフトの方が飛ぶ。さらにクラブの重量フローから考えても、短尺ドライバーで軽いシャフトはあまり考えられる事もなかった。
スピーダーSLKって、そもそも50gと60gだけだったよね?なんで40g台もラインナップされたんだろう?
やはり近年の軽硬ブームにプラスして短尺ブームだ。需要が増加したと考えるべきだろうな。
スピーダーSLKの40gを選ぶ際の注意点って何かある?
40gはかなり柔らかいシャフトの可能性が高い。かなり振れる方が40g台のSを選ぶとかなり柔らかいシャフトになる可能性があるな。
そうかー。じゃぁ、僕ちんみたいなヘッドスピードが速い人は注意が必要だね。
ぐすん・・・。
▼関連記事
短尺シャフトを打つべきゴルファーとは
ズバババっと聞くけど、短尺シャフトを打つべきゴルファーってどんな人かな?
他にはどんなゴルファーがいるかな?
短いとインサイドが入りやすいって言うよね!
そう。例えばショートアイアンが捕まえられるのは、シャフトが短いからインサイド軌道になりやすいからだ。
ドライバーが苦手な方には力になるかもしれないね!
スピーダーSLKに合うヘッド
スピーダーSLKに合うヘッドってどんなヘッド?
振動数は硬さではない?
たけちゃん、例えばシャフトを短くカットしたら、振動数的に硬くなるってことなの?
確かに切ると振動数は硬くなる。硬くなるんだが・・・。
ん?どうしたたけちゃん?
なに急に?振動数の意味って、数値が高ければ硬いって意味じゃないの?
えーーー?!そうなの?!マジか・・知らなかった・・・。
へー。知らなんだ。あっ。この前たけちゃんが、師匠から怒られたって言ってたけど、この件?
うるせー。ちゃんと訂正したからな。皆様も振動数は「しなり戻りの速さ」とご理解頂ければと思います。
また一つゴルフ知能が上がったよ!たけちゃん、今回もサンキュー!
【動画】スピーダーSLKを実際に試打してみた結果
「スピーダーらしい振り心地をそのままに短尺化でミート率、直進性が大幅UP」短尺シャフトの本命スピーダーSLKを動画で検証。
短尺シャフトのメリット、デメリットを数値を交えながらトライしました。
▼関連記事
まとめ
いかがだっただろうか。
今回の記事では、短尺シャフトのメリットとデメリットについて紹介した。
ドライバーはゴルフクラブの中で一番長いクラブだ。それゆえに、苦手意識を持っているゴルファーは多くいる。
短尺シャフトのメリットとして、ミート率が上がる・球が捕まると言ったメリットもあるが、ヘッドスピードが落ちるといったデメリットもある。
すべての願いを叶えてくれるシャフトは残念ながら存在しない。
貴殿がドライバーに何を望むのか。飛距離なのか、ミート率なのか。
ミート率を上げて球を捕まえたいのであれば、短尺ドライバーは是非検討して頂きたい。
短尺シャフトのデメリットを払拭したスピーダーSLKは、ドライバーが苦手なゴルファーにとって救いの一本になるかもしれない。
当記事のライター辻和也氏
ゴルフショップイシイに行って、美味いモノ食べながら○○○したり× × × したりしたいなぁ〜!
— つじ@ズバババ!Drums (@KT_tanuki) April 29, 2020
おすすめ!人気ゴルフアイテム記事5選
2021決定版!おすすめゴルフシューズ
★★★★★
人気ゴルフ練習器具ランキング
★★★★★
超絶おもしろヘッドカバー20選
★★★★★
おすすめゴルフマーカー30選
★★★★☆
人気パターグリップ|スーパーストローク
★★★★☆