パターのロフト角が重要な理由
ドライバー・アイアン・ウェッジ、多くの方は、自分がつかっているクラブのロフト角を把握されていると思う。
しかし、パターはどうだろうか。使っているパターのロフト角を把握しているだろうか。
今回はパターのロフト角が、いかにパッティングに影響を与えるかを特集する。
ロングパットが寄らない、ショートパットが入らない。
実はロフト角にその理由があった!?パターに悩んでいる方には確実に必見の内容だ。
今回の試打パター
2本のパターをクラブフィッターたけちゃんに試打をしてもらい、パターのロフト角が与える影響を説明してもらう。
試打をするパターは以下の2本だ。
- PING(ピン)SIGMA2アーナ(ロフト5度)
- Piretti(ピレッティ)ボーサブラックオニキス(ロフト2.5度)
PINGのSIGMA2は、今回の為にオーダーして、ロフトを5度にした。
ストロングロフトのピレッティ。ウィークロフトのシグマ2。
この2本を使用し、ロフト角が与えるパッティングの影響を調べる。
▼【渋野日向子プロ使用モデル】PING SIGMA2
代表的なメーカーのロフト角
パターは転がすから、ロフトは無いのでは?
こう思う方もいるかもしれないが、パターにもロフト角は存在する。
以下に代表的なメーカーの市販されている、パターのロフト角を紹介する。
- PING、ODYSSEY:3度
- Scotty Cameron:3.5度~4度
今回試打で使用したピレッティは、市販されているパターの中ではストロングロフトのパターだ。
パターは転がる前にボールが浮く
まず知っておいて欲しいことがある。それはパターであってもボールは「浮く」ということだ。
パターは転がす。それは間違いないのだが、実は打ち出した直後はパターであってもボールは浮くのだ。
非常に貴重な映像なので、是非Youtube版ズバババゴルフの動画を見て頂きたい。
ロフト2.5度のパターでも浮くのだが、ロフト5度のパターはさらにボールが浮く。
この差がどの様な影響を与えるか。
ロングパットが寄りやすいのは、ロフト5度のパター
グリーンの外からアプローチとしてパターを使うケースを想定し、試打を行なったがロングパットで寄りやすいのはロフト5度のパターだった。
アプローチとしてパターを多用する方は、今回で言えばロフト5度のパターはオススメと言える。
一体それはなぜか。
ロフト5度はアバウトに寄せやすい
グリーン周りでウェッジを使ってアプローチ。そしてグリーンからはパター。
一般的にロフトが50度台のウェッジから、ロフト3度のパターへと急激なロフトの変化が起きる。
以下をイメージして頂きたい。
- ボールを地面から転がして寄せるのか
- 下からフワッと投げて寄せるのか
多くの方は、下から投げた方が寄せやすいイメージが出るだろう。
先に説明した通り、ロフトがある分パターであってもボールは浮く。
浮く分、ある程度アバウトに寄せやすいイメージが出る事で、ロングパットで寄せやすい結果となった。
先の話になるが、グリーン外からアプローチでパターを使う場合、浮く距離が長い分、芝の影響を受け難く寄りやすいのだ。
打ち出してからの計算がしやすく、チッパーを打っている感覚に近い。
試打を行なったクラブフィッターたけちゃんは、「押し出す感覚」という。
ショートパットが入りやすいのは、ロフト2.5度のパター
結論から言うが、ショートパットが入りやすいのはロフト2.5度のパターだ。
ロフト2.5度であってもボールは浮くが、浮く距離は短く「しっかりと打っている」感覚になる。
対してロフト5度のパターでショートパットを行うと、右に外す傾向が出る。
それは打った直後に浮いている感覚が強く、精神的に恐怖を感じインパクトで緩んでしまう。
対して、ロフト2.5度は浮いている感覚が少ない分、しっかり打つ事が出来てショートパットが入りやすい。
フィッティングにおいて、ロフト角が与える影響は大きいと言える。
▼Piretti(ピレッティ)ボーサブラックオニキス
パターにロフト角がある理由
様々なパッティング解析器が存在し、多くのゴルファーのパッティングを解析している。
パターの名手と言われている方は、打ち出し角が2度程あると言われている。
この様に、パターはまず「浮く」のである。
グリーン上は芝が短いとは言え、ボールはほんの少し沈んでいる。
沈むボールを浮かす事で、適正なボールの転がりを得るのが「パターにロフト角」がある理由だ。
この浮く量が転がりの良し悪しとなり、転がりが良い事でショートパットが入るのだ。
ショートパット・ロングパット。扱いやすいロフト角
ショートパットとは何メートルからなのか。
クラブフィッターたけちゃんは、一発で狙える距離がショートパットという。
例えば、3メートルでも不安を感じるのであれば、それはロングパットという。
一般的にツアープロは10メートル、アマチュアは5メートルがショートパットの距離とも言われている。
アマチュアが5メートル以上のロングパットを打つ場合は、転がりよりも寄るパターの方がパット数が減る。
- 5メートル以上:5~6度のパター
- 5メートル以下:3度以下のパター
5~6度のパターとなるとオーダーパターになる事も多いが、ロングパットが苦手な方は参考にして頂きたい。
速いグリーン・遅いグリーンで変わるロフト角の違い
ロフト角はグリーンの速さにも影響がある。
ここではグリーンの速さを以下とする。
- 速いグリーン=10フィート以上
- 遅いグリーン=8フィート以下
速いグリーンは芝が短い。短い分、ボールが沈む量も少ないので、打ち出しでボールを浮かす必要があまりない。
対して、遅いグリーンはボールが沈む量が多いので、打ち出しでボールを浮かす必要がある。
以下に、グリーン別のオススメのロフト角のパターを紹介する。
- 速いグリーン:ロフトが立ったパター(ストロングロフト)
- 遅いグリーン:ロフトが寝たパター(ウィークロフト)
パター2本持ちのススメ
パターの名手である、PGAティーチングプロA級の大本研太郎プロは「パターの2本持ち」を推奨している。
ここまで説明してきたが、ロフト角によってパッティングは大きな影響を与える事が分かったと思う。
- ロフト角があるパターは、ロングパットで寄せやすい
- ロフト角が少ないパターは、ショートパットが入りやすい
もしパターで悩んでいる方は、思い切って2本持ちをする事をオススメする。
▼関連動画
【Q&A】クラブフィッターたけちゃんに聞く!
パターのロフト角は変更可能?
パターのロフト角の話、面白かったわー。僕ちんのパターのロフト角、変更してほしいけど出来る?
なんで2回言った?なんだー。変えられないのか。
すまんな。他のクラブにも言えるが、ロフトを寝かせば引っ掛かりやすくて、ロフトを立たせると右に出やすい。すまんな。
だからなんで2回言った?ロフトだけを変えるのは難しいって事なんだね。
すまんな。だから、ワシは推奨はしてない。すまんな。
もうええわ・・・。
PINGのオーダーパター。どこまでオーダーできるの?
今回、PINGのSIGMA2を試打したけど、PINGってパターのオーダー可能なの?
無料!?マジ?無料って響きは最高だなぁー。どんなオーダーが出来るの?
すっげーな。こんなにオーダー出来るんけ。
PINGのパターが人気の理由
ねーたけやん。なんでこんなにPINGのパターって人気なんだろうね。
シブコ効果ハンパねー!メジャー優勝したし、あのキャラは人気でるよね。
でもお前の中の人は安田祐香選手派なんだろ?
中の人なんていねーよ。あと、松田鈴英選手も好きかなー。
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自分に合ったパターの選び方
自宅に大量のパターがあるんだけどさ、自分に合ったパターってどうやって選べばいいの?
今回はロフト角ってマニアックな話だったが、一番重要なのはパターの長さだ。あとな、他のクラブは気にするのにパターのライ角は気にしてない人が多い。
言われてみると、長さもライ角も気にしてなかった・・。パターの形状は気にしてたけど。
形状も確かに大事だが、長さによってライ角も変わるから、絶対的に長さを気にして欲しい。アマチュアの方は長すぎるパターが多いな。
なるほど・・・パターはまず長さって事なんだね!たけちゃん、今回もサンキュー!
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【動画】パターこそロフト角が重要な3つの理由
パターのロフトの差で転がり方がここまで違う!
ロフト角の多いパターと少ないパターの転がり方、ボールが『飛ぶ(浮く)』距離を徹底検証!シブコ効果で人気のピンSIGMA2(シグマ2)パター の紹介もあり。
まとめ
いかがだっただろうか。
パターのロフト角が与える影響について説明した。
ロフト角の違いによって、寄せやすい・ショートパットが入りやすい事が分かった。
再度簡単ではあるが、まとめたいと思う。
- ロングパットはロフトがある5度~6度のパターが寄りやすい
- ショートパットはロフトが少ない3度以下のパターが入りやすい
- 速いグリーンではロフトが少ない3度以下のパターがオススメ
- 遅いグリーンではロフトがある5度~6度のパターがオススメ
もし貴殿が、ロングパットに自信がない場合は、ロフト5度~6度のパター。
ショートパットに自信がない場合は、ロフト3度以下のパターを使ってみる事をオススメする。
動画内でも、クラブフィッターたけちゃんは力説しているが、パターの2本持ちも検討しては如何だろうか。
パターはスコアに大きな影響を与え、ラウンドの中で一番使うのがパターと言われる。
ドライバーやアイアン同様にパターにも大きな関心を持ち、こだわりを持つ事でパット数の減少、つまりスコアアップが望めるだろう。
貴殿のパターへの悩みが、この記事で少しでも解消することを祈って筆を置くことにする。
当記事のライター辻和也氏
ブログ更新しました!
ドラマーなのにゴルフライター。
いろんな肩書きが増えて行く中、ドラムコンサルタントと名乗る狙いとは…?
※画像はゴルフ動画に嬉嬉として出演する私。https://t.co/MDvDe69p3m— つじ@ズバババ!Drums (@KT_tanuki) May 6, 2020
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