球が曲がる理由。左右のミスを一発で直す方法
「練習してるんだけど、スライスが一生直る気がしない。」
「肝心なところで、いつもチーピンが出るんだよな。」
ゴルファーであれば、誰しもが悩むのが「左右のミス」だろう。
狙って曲げているのならば話は別だが、真っ直ぐ打ちたいはずが右へ左へ。もしくはいわゆる逆球。
ゴルファーにとって、もしかしたら最大のストレスなのかもしれない。
この左右のミスが何故起こるのか。
今回は球が飛ぶ原理。つまり飛球法則に基づいて左右のミスの原因に迫る。
貴殿の左右のミスがこの記事を読んだ後、劇的に直る!
インサイドアウトで右に飛ぶ!?
球が飛ぶ原理として、当然ながらクラブパス(スイング軌道)が重要になる。
- インサイドアウト軌道
- アウトサイドイン軌道
8割のゴルファーはスライサーと言われている。
そのスライスの原因として思い浮かぶ原因として考えられるのが「アウトサイドイン軌道」だ。
しかし、クラブフィッターたけちゃんは、右に飛ぶのはアウトサイドイン軌道だけが原因ではないと言う。
実際にフィッティングをする際に軌道を計測して、4割の人が「インサイドアウト軌道」にも関わらず右に飛ぶと言う。
それはなぜか。
【おすすめ】己のスイング軌道を知る
フェースの向きが飛球方向を決める
クラブパスも非常に大事な要素であるが、もう一つ見落としがちなのは「フェースの向き」だ。
インパクト時にフェースが開いていれば右に飛ぶ。反対にフェースが閉じていれば左に飛ぶ。
先の話だが、例えインサイドアウト軌道であっても、フェースが開いてインパクトを迎えれば球は右に飛ぶ。
球の飛ぶ方向を決める2大要素
- スイング軌道
- フェースの向き
スイング軌道に関しては話題になるが、フェースの向きも球の方向において非常に重要な要素となる。
【試打検証】フェースの向きと飛球方向
今回、クラブフィッターたけちゃんに「右・真ん中・左」と狙ってアイアンで試打をしてもらった。
それぞれの試打データから、フェースの向きと飛球方向について解説する。
右(フェード)を狙った試打データ
右(フェード)を狙って打ったデータは以下となる。
- クラブパス:インサイドアウト(3.9°)
- フェース角度:12.0°オープン
- フェース角度(TO PATH):8.1°オープン
クラブパスはインサイドアウト軌道となっている。この軌道であればドローになる傾向が強いのだが、フェードとなった。
ポイントは「フェース角度」だ。
フェース角度が12.0°オープンとなっており、インパクト時にフェースが開いて入った事になる。
先のデータの「フェース角度(TO PATH)」は「フェース角度-クラブパスの値」となる。
12.0° – 3.9° =8.1°オープン(球は右へ飛ぶ)という事だ。
本来であれば、ドローするはずのインサイドアウト軌道にも関わらず、右に飛ぶのは、
クラブパスの値よりも、フェース角度がそれ以上に開いているので、右に飛ぶと言う事だ。
真っ直ぐ(ストレート)を狙った試打データ
次に真っ直ぐ(ストレート)を狙って打ったデータは以下となる。
- クラブパス:インサイドアウト(3.0°)
- フェース角度:5.7°オープン
- フェース角度(TO PATH):2.7°オープン
フェードヒッターのたけちゃんだが、ほぼ真っ直ぐの球筋となった。
先ほどのフェース角度ークラブパスの値を見てみよう。
5.7° – 3.0° = 2.7°オープン(ほぼ真っ直ぐ)
フェース角度は、先程に比べると開いている量は少ない。
その為、フェース角度(TO PATH)が2.7°オープンとなり、ほぼ真っ直ぐの結果となった。
オープンであるにも関わらず、なぜ真っ直ぐなのかは、後述する。
左(ドロー)を狙った試打データ
最後に左(ドロー)を狙って打ったデータは以下となる。
- クラブパス:アウトサイドイン(0.4°)
- フェース角度:1.2°クローズ
- フェース角度(TO PATH):0.8°クローズ
しっかりドローが掛かった球筋になった。
クラブパスはアウトサイドインとなったが、今回も先ほどのフェース角度ークラブパスの値を見てみよう。
1.2° – 0.4° = 0.8°クローズ(球は左へ)
クラブパスはアウトサイドイン軌道なので、通常であれば球は右へ行く。
しかし、クラブパスの値よりも、フェース角度が閉じて入ったので、
フェース角度(TO PATH)はクローズとなり、球は左へドローとなった。
0.8°クローズという結果だけ見ると、そんなに曲がらない様な印象を受けるが、実際にはかなり左に曲がっている。
この理由を説明する。
真っ直ぐ打つには、フェース角度はオープンになる理由
飛球方向はスイング軌道も大事だが、フェース角度も非常に重要と言う事は、試打データを見てご理解頂けたと思う。
ここで一つ疑問に思う事は、フェース角度(TO PATH)の値が「0°になれば真っ直ぐに飛ぶのでは?」と言う事だ。
実はそうではない。0°では球は左に飛ぶ。
ゴルフスイングは、当たる瞬間から先は左に振り抜く。なので、0°でインパクトを迎えると左へ飛ぶのだ。
結論から言えば、フェース角度(TO PATH)の値が、1°から3°オープンであれば、ほぼ真っ直ぐ飛ぶ。
先のデータで、真っ直ぐを狙った時のフェース角度(TO PATH)の値は2,7°オープンだったので、ほぼ真っ直ぐ飛んだ事になる。
例えば以下の様な例であっても、真っ直ぐ飛ぶ。
- インサイド軌道+オープンフェース=真っ直ぐ
- アウトサイド軌道+クローズフェース=真っ直ぐ
例えば、インサイド軌道が3°くらいでスイングするゴルファーは、フェースを5°くらい開く事で、真っ直ぐ飛ぶ。
対して、アウトサイド軌道が3°くらいでスイングするゴルファーは、フェースを1°くらいに閉じる事で、真っ直ぐ飛ぶ。
この事からも、アウトサイドインだから右に飛ぶ。とは限らないのだ。
重要なのはフェースの向きだ。
ただし気をつけて頂きたいのは、しっかりフェースの真ん中で打ち、ライ角が合っているという前提条件がある。
曲がって困っている方は、是非一度ライ角調整をオススメする。
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フェースの向きで球筋を操る
プロであってもスイング軌道を直すのは難しいと言われている。
左右のミスで悩んでいる人はフェースの向きを変える事で、簡単に球筋が変えられるのだ。
ただ、フェースの向きは簡単に変えられるので、ちょっとのブレでミスも出やすいのも現実だ。
忘れてはならないが、軌道を安定させて真っ直ぐ球を捕まえることが基本である。
とは言え、どうしても球が曲がってしまう方は、フェースの向きにも意識して頂きたい。
ボールが飛ぶ原理を考えて、望む球筋を手に入れよう!
【Q&A】クラブフィッターたけちゃんに聞く!
クラブフィッターたけちゃんにズバババ!っと聞いてみた!
フィッティングを受けようか悩んでいる方へのメッセージもあるぞ!
自分のスイング軌道を知る方法
たけちゃん。ワシは自分のスイング軌道を知りたいんじゃ。教えて!300円あげるから。
よくスイングプレーンを調べるアプリである程度は分かるな。ただ、詳細に自分のスイング軌道の数値を出すのは専門の機械じゃないと分からん。
僕ちん、インサイドアウト軌道なのか、アウトサイドイン軌道なのか。やっぱりインサイドアウト軌道の方がいいんでしょ?
そうなん?なんかインサイドアウト軌道の方が良いってどこでも言うじゃん。
なーんだ!ちょっと安心した。
なんか納得できない・・・。
ラウンド中に左右どちらのミスも出る場合の対処法
たけちゃんや。僕ちんラウンドすると、左右どちらのミスも出るんだけど・・・こんな時どうしたら良いの?やっぱスイング軌道を直すべき?
ズバゴルや。はっきり言うが、スイング軌道なんで簡単に変えられない。プロでも血の滲むような練習をしているのに、お前みたいな暇があれば団子食ってる様な奴には無理だ。
団子に罪はねぇ。んじゃ、どうすれば良いの?出来れば簡単でトキメキような方法を頼むよ!
やはりインパクト時のフェース角度を意識する事だ。これなら即効性がある。例えばラウンド中に左右どっちも出て、どっちかに統一させたいのなら、フェースの向きだけ意識するんよ。
例えば右へのミスが連発するんなら、最初からフェースを閉じて構えて打つ。こうするだけでも対処できる。
それなら僕ちんでも出来そう!
本当にお前でも出来るのか?
うっ・・・出来るもん・・・。
真っ直ぐ打つためにフィッターとして出来ること
真っ直ぐ打つために、たけちゃんみたいなフィッターの人はどんな事をお客様にするの?
実際インサイドアウト軌道が強い方が、合っているシャフトを選ぶ事で軌道が修正されることがある。もちろんアウトサイドイン軌道もな。
なるほど。でもさ、自分のスイングが固まってない時にフィッティングって早いって言うか、受けて良いものなの?
それよく言われるんだが、プロの場合はスイングを変える時にまずクラブを変えるんだ。
ええ?!マジ?!
それは目から鱗だわ・・・。
ただ、プロは支給。我々アマチュアは購入しないといけないがな!
あーあ、僕ちんも支給されたいな!たけちゃん、今回もサンキュー!
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【動画】左右のミスを2秒で直す方法
右へのミス、左へのミスはスイング軌道が原因ではない!左右へのミスが2秒で矯正する方法を伝授!飛球法則を知ればどんな球も一発で打てる!?
まとめ
いかがだっただろうか。
今回は飛球法則に基づいて、左右の曲がる原因について紹介した。
右へのミスの原因が、アウトサイドイン軌道であるのは間違いではないのだが、フェースの向きも非常に重要だ。
インサイドアウト軌道のゴルファーであってもフェースが開いていれば球は右へ飛ぶ。
改めて簡単ではあるが、今回の記事をまとめたいと思う。
【球の飛ぶ方向を決める2大要素】
- スイング軌道
- フェースの向き
【フェース角度(TO PATH)と真っ直ぐの関係性】
- フェース角度(TO PATH)は、フェース角度 ー クラブパスの値となる
- フェース角度(TO PATH)の値が、1°から3°オープンであれば、ほぼ真っ直ぐ飛ぶ
どうしてもレッスンサイトや動画は軌道を修正する話が多いが、球の飛ぶ方向はフェースの向きも忘れてはならない。
スイング軌道は簡単に修正する事は出来ないが、フェースの向きは直ぐ変えることが出来る。
動画内でも話しているが、どうしても右へのミスが多いのであれば、アドレス時からフェースを少し閉じることで対処することが出来る。
忘れてはならないが、軌道を安定させて真っ直ぐ球を捕まえることが基本である。
とは言え、どうしても球が曲がってしまう方は、フェースの向きにも意識して頂きたい。
そして自分にあったクラブをフィッティングしてもらう事で、軌道が修正される事もある。
「自分のスイングが固まってないのにフィッティングを受けて良いのだろうか。」
こう思う方もいるが、プロはスイングを変える時にクラブから変えるという。
自分が振りやすく、イメージ通りに振れるクラブを持つ事で、スイングは安定するのだ。
遠慮せずに、どんどんフィッティングを受けて頂きたい。
当記事のライター辻和也氏
アー写データ届きました!
って!ゴルフかい!!笑
せっかくなのでゴルフライターとしての写真も撮りました〜!
気分はプロゴルファー!なんちってw pic.twitter.com/PwQGPl0thr— つじ@ズバババ!Drums (@KT_tanuki) June 7, 2020
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