2017年度版ゴルフ規則｜Q＆A

画像：2017年度版すぐに役立つゴルフルール

世界で統一されているゴルフ規定は、夏季オリンピックと同じタイミングの、４年に一度に大きな改定が行われる。（※1）

日本では、日本ゴルフ協会（JGA)が発行する「ゴルフ規則」が公式ルールブックだ。

今回は、ゴルフ初心者はもちろん、ベテランの方にも意外と知られていないゴルフのルールと、ペナルティ、打数の数え方についてご紹介する。

同伴者とプレーを楽しむため、また、恥をかかないためにも、正しいルールを頭に叩き込んでおくべきだ。

また、ゴルフ規定が改定された場合、適宜更新していこうと思うので、当記事をブックマークしておくことをおすすめする。

【用語解説】
※１　ゴルフ規定・・・２０１６年に大きく改定されたので、次回は２０２０年に大きく改定される見込みだ。

スタート前編

まずは、スタート前の基本的なルールから紹介していく。

１．あかん、パター忘れた…。

答え：無罰
ー解説ー
グリーンでパター以外のクラブの使用は禁止されていないのでペナルティは無し。
しかし、ゴルフ場のローカルルールで禁止されてる場合もあり、大切なグリーンを傷つけてしまう可能性があるため、パターを忘れてきた場合はゴルフ場でパターを借りるべきだ。
また、同伴競技者が使用しているクラブを借りてプレーした場合は２打罰となる。

２．キャディバッグにクラブが３２本も入っていた

答え：使用できるクラブは１４本まで
ー解説ー
クラブの本数超過に気がついた時点で、不使用宣言をしなければ競技失格。
ペナルティは２打罰×違反ホール数だが、１ラウンドにつき最高４打罰まで。

ティグランド編

次は、ホールのスタート地点「ティーグランド」でのゴルフ規則。

３．ティアップしたボールにクラブが当たりボールが落ちた

答え：無罰
ー解説ー
打つ意思がなく、ティーアップからボールが落ちた場合はインプレーにはならない。
再度ボールをティアップしてショットすることが可能。
ワッグルしてボールに当たった場合も同様。

４．ティショットしたボールが見つからない

答え：１打罰で同じ地点から再度ティショット
ー解説ー
ボールを探し出して５分以内に見つからない場合は「ロストボール（紛失球）」となる。
ちなみに次のショットは３打目となる。
最初のショット（１打）＋紛失球の罰（１打）＋打ち直し（１打）＝３打

５．ティマーカーより前で打った（でべそ）

答え：２打罰
ー解説ー
ティーマーカーを結ぶ線より前に出た位置にティアップして打った場合は２打罰で打ち直し。
最初のショットが良ければよいほどショックは大きい。

６．ティーマーカーを抜いて打った

答え：２打罰
ー解説ー
ティーマーカーは「固定物」なので抜いたり動かしたりすれば２打罰。
しかし、２打目以降のショットでは「人工物の目印」なので動かすことが可能。

スルーザグリーン編

スルーザグリーンとは「ティグランド」、「グリーン」、「ハザード」を除くコース内のすべての場所のこと。

次からはスルーザグリーンでのルールについて紹介する。

７．フェアウェイのボール周りの落ち葉を手で払いのけた

答え：無罰
ー解説ー
落ちている木の枝や枯れ葉などは取り除くことができる。
しかし、それらを取り除く際にボールが動いた場合は、１打罰で元の位置にリプレースとなる。

８．タオルを敷いた上でひざまずいてショットした

答え：２打罰
ー解説ー
「スタンスの場所を作った」とみなされ２打罰のペナルティとなる。
汚れたら困るようなズボンをゴルフ場に履いてきてはいけない。

９．同伴者のボールを足で蹴ってしまった

答え：無罰
ー解説ー
深いラフの中で同伴者のボールを探している最中、誤ってそのボールを蹴ってしまった場合は元の位置にリプレースする。
スコアで負けているからといって、わざとOBゾーンに蹴っ飛ばしたあなたは人間失格。

１０．打ったボールが自分の身体に当たった

答え：１打罰
ー解説ー
自分の打った球が、偶然にも自分に当たってしまった場合１打罰でボールが止まった地点からプレーする。
ボールが当たった体が痛いわ、１打罰になるは、わけがわからない。こんな罰は嫌だ。

１１．打ったボールが自分達の乗用カートに当たった

答え：１打罰
ー解説ー
共用カートの携帯品は、すべて自分の持ち物と同様となり１打罰となる。
今後はカートを止める場所に気を付けたい。

１２．ラフ（バンカー）で２度打ちした

答え：１打罰
ー解説ー
故意ではなくても１回のストロークで２度打ちしてしまった場合は１打罰。
ボールが止まった場所から次のショットを打つ。パッティングでも同様。こんなミラクルはいらない。

１３．コースの作業車に当たったボールがOBゾーンに

答え：１打罰
ー解説ー
作業車は局外者なので、作業車に当たってOBになっても罰を免れることはできない。
やるせなく、切ないかもしれないがOBなのよね。はい、打ち直し。こんなミラクルもやだ。

１４．フェアウェイにボールがめり込んだ

答え：無罰で拾い上げてドロップ
ー解説ー
雨でフェアウェイがぬかるんでいる場合など、ボールが地面に食い込んでしまった時は無罰で拾い上げ、拭くことができる。

１５．カラー上のボールを拾い泥を拭いた

答え：１打罰
ー解説ー
「インプレーの球を拾い上げた」の違反で１打罰。
カラーはグリーンではないのだ。だカラーあれほど言ったじゃないか。

１６．コース内の木の「支柱」が邪魔で打てない

答え：無罰で救済を受けられる
ー解説ー
木の支柱は動かせない障害物なので、罰無しに救済を受けることができる。

１７．倒木が邪魔で打てない

答え：無罰で救済を受けられる
ー解説ー
倒木を動かしてプレーすることが可能。

１８．邪魔なOB杭を抜いて打った

答え：２打罰
ー解説ー
「球の位置の改善」の違反となり、２打罰でボールが止まって地点から次のショットを打つ。
OB杭は動かせない固定物。
ゴルフを始めたころ、OB杭を足で蹴っ飛ばしたことがある。本当にごめんなさい。

１９．ショットに邪魔な「赤杭」を抜いて打った

答え：無罰
ー解説ー
OB杭以外の「黄杭」、「赤杭」、「青杭」、「距離表示杭」は動かせる障害物なので抜いて打つ事が可能。また、どうやっても抜けない場合は救済を受けられる。

２０．イノシシが掘ったボコボコの場所にボールが入った

答え：無罰で救済を受けられる
ー解説ー
「異常なグランド状態」からの救済を受けることができる。
イノシシ被害からもっとも救済を受けたいのはプレイヤーではなくゴルフ場だろう。

２１．ドロップしたボールがバンカーに入った

答え：無罰で再度ドロップ
ー解説ー
スルーザグリーンにドロップしたボールが、ハザードなどに転がった場合は再度ドロップする。OBゾーンに入った場合や、遠くに転がっていった場合も同様。

２２．ボールにミミズ、ボールにテントウムシ

答え：無罰で取り除くことができる
ー解説ー
ミミズやテントウムシは「ルースインペディメント（※２）」に属するため、無罰で取り除ける。

【用語解説】
※２　ルースインペディメント（ Loose Impediments）・・・石、木の葉、木の枝、動物の糞、など動かすことが可能な障害物。

バンカー・ウォーターハザード編

あなたも僕も大嫌いなバンカーでのルールを以下に紹介していく。

２３．バンカーでクラブをソールした

答え：２打罰
ー解説ー
バンカーにあるボールを打つ前に、クラブヘッドが砂に当たってしまった場合２罰となる。
「ハザード内の地面に触れた」の違反。正直、やってしまった経験がある。

２４．バンカーからOB。打ち直し前に砂をならした

答え：無罰
ー解説ー
バンカー内からOBを打った後は、その砂をならしてショットすることができる。
ルールはさておき、こんなシチュエーションえぐすぎる。

２５．バンカー内の枯れ葉を取り除いた

答え：２打罰
ー解説ー
バンカーやウォーターハザード内の「ルースインペディメント」を取り除くことは禁止。
これって、意外としらないゴルファーが多いのではないか。

２６．バンカー内で確認のためボールを拾い上げた

答え：無罰
ー解説ー
自分のボールかどうか確認のため、球を拾い上げることは可能。
しかし、マーカーか同伴競技者に事前に通告していない場合は２打罰。ワッチアウト！

２７．ウォーターハザードの水面にクラブが振れた

答え：２打罰
ー解説ー
バンカーと同様に２打罰となる。

パッティング・グリーン編

続いてはパッティンググリーンでのゴルフのルールだ。

グリーン上においても意外と知られていないルールがあるものだ。

２８．カップ周辺のスパイク跡を直した

答え：２打罰
ー解説ー
「その後のプレーの援助となるおそれがある修理」の違反で２打罰。
ごめんなさい、これもやっちゃったことがある。

２９．マークする際にボールが動いた

答え：無罰で元に戻す
ー解説ー
グリーン上のボールにマークする時動いてしまった場合や、マーカーが動いてしまった場合も無罰で元の位置に戻すことができる。アル中の方もご安心あれ。

３０．カップに立てたままの旗竿にパットしたボールが当たった

答え：２打罰
ー解説ー
旗竿に当たったボールがカップに入った場合は２打罰のままホールインが認められる。

３１．パットしたボールが地面に置いた旗竿に当たった

答え：２打罰
ー解説ー
旗竿を置いたのが自分以外でも、旗竿にボールが当たってしまった場合は２打罰となる。

３２．パットしたボールが同伴者のボールに当たった

答え：２打罰
ー解説ー
ボールを当てた側は２打罰、当てられた側は無罰で元の位置にリプレースする。
当たりそうな場合は事前にマークをしてもらうべき。これもご存じない初心者が多い。

３３．アプローチショットがグリーン上のボールに当たった

答え：無罰
ー解説ー
グリーン上とは異なり、この場合は無罰でプレー続行可能。
当てられた側も無罰で元の位置にリプレースできる。

３４．キャディに傘をさしてもらったままパッティングした

答え：２打罰
ー解説ー
「自然の力からの防御を受けた」の違反で２打罰。
これは知らなんだ。

３５．ずらしたマーカーを戻さず打った

答え：２打罰
ー解説ー
ずらしたマーカーの戻し忘れは２打罰。パッティングしたボールはそのままプレー可能。

その他のゴルフルール

それでは最後に、クラブに関してや、アドバイスに関するルールを紹介しよう。

３６．同伴者に使用した番手を聞いた

答え：２打罰
ー解説ー
「クラブの選択」に影響を与える助言となり、聞いた側も教えた側も２打罰。
教えた側が嘘をついた場合も２打罰＋人間失格。

３７．同伴者が勝手にアドバイスしてくる

答え：２打罰
ー解説ー
聞きもしないのにミスの原因、スイング指導を一方的に教えれば２打罰。
僕の知人の教えたがりおじさんは、１ラウンドで２００打罰は軽く超えそうだ。

３８．グリーンまでの距離を同伴者に聞いた

答え：無罰
ー解説ー
ホール全体の距離などは「公知の事実」であり、聞いた側、教えた側も無罰。
ここでもテキトーに答えた場合や、残り１００ヤードなのに１５０ヤードですよ。などと、嘘情報を教えた場合はどうなるんだろ？

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３９．ティショットの打順を間違えた

答え：無罰
ー解説ー
通常は前のホールのスコアの良い順で打つのが通常だが、間違えても罰はない。

４０．ラウンド中にカイロでボールを温めた

答え：１個だけなら２打罰、２個以上なら競技失格
ー解説ー
スタート前なら問題ないが、ラウンド中に「人工の機器の使用」の違反でペナルティを受ける。こんなせこい人間とは絶対一緒にプレーしたくない。（笑）

４１．スコアカードに実際の打数より多く書いた

答え：無罰
ー解説ー
「過少申告」は競技失格だが、「過大申告」はそのスコアが有効になる。
読み書きそろばんはやはり大切なのだ。

ゴルフのルールは今後も進化する

すべてのルールは時代の変化に合わせて変わっていくべきだ。

ゴルフのルールも例外ではなく、プレー時間の短縮につながり、明瞭で分かりやすいものに変化していくだろう。

複雑で分かりにくい現在のルールを、子供にでも分かりやすくシンプルなものに変えていくことで、ゴルフ人口の減少に歯止めをかけるきっかけになるのだから。

まとめ

いかがだっただろうか。

今回は、ゴルフ規則とペナルティについて紹介してきた。

あなたは今回紹介したルールについて、すべてご存じだっただろうか。

正直僕は、知らないルールが多く存在した。

今回ご紹介したゴルフ規則はほんの一部である。

すべてのルールが知りたい方は、JGA発行のゴルフルール早わかり集2016-2017を購入するか、JGAの「ゴルフ規則」無料アプリを導入してほしい。

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最後に

今回の記事が、あなたのハッピーゴルフライフの一助になれば幸いである。

ゴルフの上達も重要だが、ルールを知ることで、僕にもあなたにより一層のハッピーゴルフライフが訪れるはずだ。

さあ、今すぐハッピーゴルフライフを探す旅に出かけようではないか。

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