徹底検証!100名のフィッティングデータから見えてきた事実
数字(データ)は嘘をつかない。
今回の調査の結果を先に述べるが、なんと8割以上のゴルファーが、オーバースペックのクラブを使用しているのだ。
つまり、多くの方が無理をして、硬すぎる、重すぎる、いわゆる難しいドライバー、アイアンを使用していることが明らかになった。
特に、比較的若く、ヘッドスピードが40m/s以上の男性ゴルファーほどその傾向は高く、ゴルフの上達を阻んでいる可能性も否定できない。
以下が、100名のフィッティングデータを調査し判明した数字(データ)である。
- 42%のゴルファーがオーバースペックのドライバーを使用している
- ドライバー以外のウッド系では半数以上の方がアンダースペック
- 66%のゴルファーがオーバースペックのアイアンを使用している
- ウェッジに至っては84%がオーバースペック
※調査期間 :2016年4月~2017年4月
※対象者 :10歳~83歳までの男女(男女比 9対1)
※使用ソフト:シャフトオプティマイザー(スイング測定器)
※調査元 :ゴルフショップイシイ
当記事では、100名の貴重なクラブフィッティングデータをもとに、その傾向をグラフ化してみた。
恐らく、業界初であろうデータを公表することで、貴殿の更なるゴルフ上達と、今後のクラブ選びの一助につながることを確信している。
また、オーバースペックのクラブを使用し続ける事の弊害も、プロフィッターの見地をお借りして読者にお届けする。
さあ、それでは以下より一つひとつ見ていこう。
ドライバー|クラブフィッティングデータ
グラフ1_1:ドライバー フィッティングデータ(対象:100名)※クリックでグラフ拡大(以下グラフも同様)
グラフ1_2:ドライバー フィッティングデータ(対象:ヘッドスピード40m/s以上)
まずは、ドライバーのデータからご紹介しよう。
上の2つのグラフの通り、4割以上のゴルファーがオーバースペックのドライバーを使用していることが分かった。(オーバースペック:47% アンダースペック:25% マッチ:28%)
さらに、ヘッドスピードが40m/s以上のゴルファーに至っては約半数がオーバースペックだ。
逆に、ヘッドスピードが遅いジュニアやシニアでは、アンダースペックのドライバーを使用している傾向が高いことも分かった。
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ウッド、ユーティリティ|クラブフィッティングデータ
グラフ2_1:ウッド フィッティングデータ(対象:100名)
グラフ2_2:ウッド フィッティングデータ(対象:ヘッドスピード40m/s以上)
興味深いことに、ドライバー以外のウッド系(3W、5Wなど)とユーティリティでは、半数のゴルファーがアンダースペックで、オーバースペックは2割程度しかいないことが分かった。(オーバースペック:19% アンダースペック:51% マッチ:30%)
なぜ、ウッド、ユーティリティだけアンダースペック傾向なのか
どうして、ドライバー以外のウッド系とユーティリティはアンダースペックの方が多いのだろうか?
理由はハッキリしないが、ドライバーと違い、地べたからボールを打つことが圧倒的に多いため、オーバースペックのクラブではボールを上げることが出来ないためではなかろうか。
また、クラブにこだわるゴルファーにおいて、ドライバー、アイアンはシャフトの差し替えや調整は実施するが、スプーン、ユーティリティはどうしても後回しになりがちなことも理由として考えられるのではないか。
いずれにしても興味深いデータである。
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アイアン|クラブフィッティングデータ
グラフ3_1:アイアン フィッティングデータ(対象:100名)
グラフ3_2:アイアン フィッティングデータ(対象:ヘッドスピード40m/s以上)
年齢性別にかかわらず、約7割のゴルファーがオーバースペックのアイアンを使用していることが分かった。(オーバースペック:66% アンダースペック:21% マッチ:13%)
統計的に言えば、この記事をご覧の7割がオーバースペックアイアンを使用しているのだ。
オーバースペックのアイアンを使用する理由とは?
なぜ、こんなにも多くのゴルファーのアイアンがオーバースペックなのだろうか?
そこで、自分の筋力やヘッドスピードでは使いこなせない、重くて硬い難しいアイアンを使用している理由をいくつか考えてみた。
- 「重くて」「硬い」ツアーモデルへの憧れ|無謀
- 「自分の力より少し上めのクラブを振りなさい」という迷信|ノーエビデンス
- ゴルフ仲間やショップ店員に勧められた|受け身人生
- マン振りした瞬間最大風速的ヘッドスピードをもとにクラブを選んだ|虚勢
- 己が激しく老化した|怠惰
何を隠そう、この記事を書いている私自身も、無謀でエビデンスに基づかない受け身なゴルフ人生を虚勢を張って怠惰に過ごしてきたのだ。
ただし、クラブフィッティングを取り入れた、正しいクラブ選びを行うことで、自分に合った最高のアイアンを手にすることが出来たことを付け加えておく。
↓詳細はぜひとも以下の記事を確認して欲しい。
ウェッジ|クラブフィッティングデータ
グラフ4_1:ウェッジ フィッティングデータ(対象:100名)
グラフ4_2:ウェッジ フィッティングデータ(対象:ヘッドスピード40m/s以上)
上記グラフの通り、ショートアイアンやウェッジでは、驚くことに何と8割以上がオーバースペックとなっている。(オーバースペック:84% アンダースペック:7% マッチ:9%)
ウェッジシャフト=ダイナミックゴールドの理由
「ウェッジは重い方がよい」こう教わったゴルファーも多いはず。
この理由は恐らく、昔のゴルフ雑誌等で、ウェッジは重たい方が良いだろうと言われたからだと推測される。
今でも、「ウェッジのシャフト=ダイナミックゴールドおじさん」も多くいるのではないだろうか。(僕のようにw)
オーバースペッククラブ6つの弊害
以上、ここまで100名のクラブフィッティングデータを紹介してきたが、ここからはオーバースペッククラブを使用することの弊害をご紹介していく。
そもそも「オーバースペック」には、硬さと重さの両方が存在するのだ。
硬さと重さはある程度連動するが、最近はいわゆる「軽硬」などのクラブも登場しているため、とりあえず硬さと重さを別々に考えることにした。
シャフトが硬すぎることで起きる3つのデメリット
- 球が上がりにくい→上げに行くスイング「明治の大砲」
- 左にひっかける→嫌がって体を開けば薄いインパクト
- シャフトがしならない→トップ多発
シャフトが重すぎることで起きる3つのデメリット
- インパクトで当たり負け→ヘッドが開きスライスor飛距離が出ない
- ボールより前で地面に接地→ダフリ多発
- 振りきれない→フォローで体重が右足に残りやすくフォローが決まらない
以上の6つが「オーバースペック」の弊害だ。
断言するが、重すぎる、硬すぎるはどちらも悪いスイングを誘発する諸悪の根源である。
しかも、前述した通り、基本的に重さと硬さは連動するので、大抵オーバースペックの方はその両方の要素を持っていることになる。
特に、ジュニアゴルファーや初心者ゴルファーは絶対にオーバースペックのクラブを使うべきではない。
オーバースペックのクラブは、ゴルフの上達を阻むどころか、ダメダメスイングを身体に染み込ませてしまうのだから。
結論。「難しい」より「やさしい」クラブが上達の鍵
一昔前は、「手打ち防止のために自分の力より少し上めのクラブを振りなさい。」という教えが主流であった。
しかし、現在のクラブ数値、スイング理論ではこの考え方は完全に間違っていると言っても過言ではないのだ。
ご存知の通り、男子プロでもダイナミックゴールドを避ける時代だ。ましてや、カーボンシャフトを使用するツアープロも登場するくらいだ。
ヘッドスピードが女子プロと同じくらいと言われる一般アマチュアゴルファーは、一度、ご自身のクラブを見直すことを強くおすすめする。
結論は「難しい」より「やさしい」クラブが上達の鍵なのだ!
100名のフィッティングを実施したプロフィッター「たけちゃん」より一言
極論、「オーバースペックのクラブとアンダースペックのクラブのどちらの方がマシですか?」と言われれば、私は間違いなく「アンダースペックのクラブの方がよっぽどマシです!」と答えます。
無論、ピッタリ合っているクラブを振ることをおすすめしますけどね(笑)
一生懸命、練習をされている方ほど、合わないクラブで練習するのは本当にもったいないと思います。
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まとめ
いかがだっただろうか。
ここまで、100名のフィッティングデータを調査し判明した驚愕の数字(データ)をご紹介してきた。
この調査結果について貴殿はどう感じただろうか。
また、今回のフィッティングデータは、いわゆる「ゴルフ中級者」以上の方が大半を占めるため、ゴルフを始めたばかりの初心者の方や、年に数回程度しかクラブを握らない方を含めると、さらに多くの方がオーバースペックのクラブを使用しているはずだ。
重要なことなので繰り返すが、ドライバーのヘッドスピードが40m/s以上の男性は、アイアンのオーバースペックを疑ってみるべきだ。
何故ならば、それこそが、時短で効率よく、さらなるゴルフ上達につながる可能性があるのだから!
また、中国四国地方の方は、無料クラブフィッティング(約90分・要予約)が大人気のゴルフショップイシイを強くおすすめする。(都心では同様のサービスは2万円程度必要)
少しの勇気と1回のフィッティングが、貴殿のゴルフスペックを上げてくれるはずである。
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最後に
今回の数字(データ)は、非常に興味深いものとなったと思う。
今回のデータ(グラフ)は、当サイトと当記事のURLを表示いただければ、個人、企業のサイトに関わらず使用していただいて結構だ。
当記事が、自分に合っていないクラブで練習をし続ける、まだ見ぬゴルファーの一助になることを願ってやまない。
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